アネモネ(牡丹一華)

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キンポウゲ科イチリンソウ属花期3~5月

寒いこの時期、園芸店に並んでいたアネモネを紹介
原産地はヨーロッパ南部、地中海東部沿岸地域
日本では、秋頃に芽を出して春に咲き
初夏には地上部が枯れて塊根で越冬する多年草だよ
水捌けが良くって日照時間も長い環境だと
植えっぱなしでも数年開花を繰り返すんだ
アネモネの名前の由来は、ギリシャ語の「風」
という意味のアネモス(anemos)からで
種子が風によって遠くに運ばれる様子からなんだよ
英名は wind flower 英名も風絡みなんだね
和名は、ボタンイチゲ(牡丹一華)ハナイチゲ
(花一華)ベニバナオキナグサ(紅花翁草)
一般的に花弁だと思われている部分は
じつは花弁じゃなくって萼片が花弁状になったもので
アネモネには花弁が無いんだ 意外でしょ

ボブ!歌ってよ!「風に吹かれて」だよ
最近、世界情勢がキナ臭いから
ボブの歌が必要なんだよ
♪ 答えは 友よ 風の中 ♪
♪ 答えは 風の中を舞っている ♪
何時かは落ちてくる答えに気付かないなんて嫌だ
ディラン歌ってよ 皆が平和に過ごすために…

パツオ~冷静に!風って言っただけで世界情勢まで
飛んで行っちゃうと帰れないぞ~
アネモネの話に戻すからな~
アネモネは全草有毒で葉や茎の中にある配糖体の
ラヌンクリンが細胞組織の破壊と酵素分解により
有毒のプロトアネモニンを生成するんだ
これにより汁液が皮膚に触れると水膨れ
化膿等の皮膚炎を引き起こし、大量に食べると
心臓に障害が出て死亡する可能性もあるんだ
ペットを飼っている家庭も注意が必要だよ
飾る場所はペットが容易に近づけない所にしてね

ちょっと待って!アネモネが咲いたお話しが…
フェニキア(現在のレバノンやシリアの地域を
中心とした東地中海沿岸の古代名)の王である
キニュラースとその王女ミュラー(実の娘)の
間にできた息子アドニスは、美と愛の女神
アフロディーテーに愛された美少年なの
アドニスは狩りに夢中になっていたんだけれど
アフロディーテーから狩りは危険だと忠告された
にもかかわらず、狩りをやめなかったのね
冥府の女王ペルセポネーも美少年のアドニスに
恋をしたんだけど、自分よりアフロディーテーを
選んだことに嫉妬したペルセポネーは
アフロディーテーの恋人である戦を司る神アーレスに
「あなたの恋人アフロディーテーは人間の
アドニスに夢中よ」と告げ口をするの
この事を知ったアーレスは怒り狂い、狩りをしている
アドニスを猪に化けて殺してしまう
アフロディーテーは深い悲しみに暮れ、やがて
アドニスの体から流れた血からアネモネの花が
咲いたのよ

えっ~と、この調子で行くとアネモネが各地に
伝播した事に十字軍や巡礼者たちが深く関係
している話や、多くの神話や伝説に登場する
話しに及んでいくと思うので
今回は、この辺りでお開きとしようか
この続きは、またの機会にね


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