


コミカンソウ科コミカンソウ属花期6~翌1月

今回は、ポテト君のお家の庭に咲いていた
ナガエコミカンソウについてお話しするよ。
名前の由来は「ナガエ(長柄)」と付く通り
花柄が長いのが特徴でミカンの様な果実が生るから
この名前が付いたんだよ。
原産地はインド洋のマスカリン諸島だけど
南アメリカ・台湾・オーストラリア
そして日本へと世界中の熱帯・亜熱帯地域に
広く帰化しているんだ。
ナガエコミカンソウはブラジルコミカンソウとも
呼ばれるけど、ブラジルじゃないんだね。

パパさんが子供の頃の思い出話をすると
決まって鉄道旅行の話をするんやけど
電車に乗って旅行する時には、茹で卵と
カチコチの冷凍みかんを食べたんやって
「あのカチコチに凍ったミカンの皮を剝くのが
大変やったな…」って遠くを見る目で話すんやわ

昭和30年に㈱井上が現マルハニチロと共同開発した
冷凍みかんだね、当時は大人気だったんだ。
あの冷凍みかんが入っていたネットは
漁網をイメージしているんだって。
ナガエコミカンソウのミカンみたいな果実は
熟すと淡黄色で直径が2㎜程の大きさだから
玩具みたいなミカンが葉の上に
ちょこんと乗っている様は、なんとも愛らしいから
是非とも機会があれば虫眼鏡で観察してみてね。

1990年代以降、関東より西の都市部を中心とした
地域で急速に勢力を広げて、寒冷地では一年草
暖かい地域では、越冬して小低木となるよ。
ナガエコミカンソウは雌雄異花同株の花で
雌花は葉の上側、雄花は葉の下側に咲くんだけど
これには確かな戦略があるんだ。
雄花と雌花を離す事により自家受粉を避けて
遺伝的多様性を高められるし、雄花が下側にあると
風や重力の影響で花粉がまかれて、他の花に
花粉を届ける事ができるんだ。
この様に、巧みな戦略で勢力範囲を広げるから
在来種であるコミカンソウやヒメミカンソウには
帰化植物のナガエコミカンソウは宿敵以外の
何物でもないよね。
足元の植え込みや道路脇で、生き残りをかけた
せめぎ合いが日々音も無く繰り返されているなんて…

ほんま、お花達も大変やけど、ボク達も美味しい
ご飯が食べられる場所を確保するのが
結構大変なんやで、パツオも今は例のIT事務所が
景気良いからCIAOちゅ~る貰えるけど
景気が悪なったら別の事務所の猫好きお姉さんを
探さなあかんもんな…
パパさんの会社も羽振りがエエ内は安心やけど
能登産高級ヤガラの一夜干しは高いからな…
そやけど取り敢えず元気出さな…知らんけど