キク科アキノキリンソウ属
今日は秋になると原っぱを黄金色にする
セイタカアワダチソウの話をするよ
少し複雑な内容になりそうだから
スーパーシャケオニギリで登場だ!
(オニギリ博士は、お話しが難しくなりそうな時
スーパーシャケオニギリに変身するのであった!
3分だけよ)
原産国は北アメリカ、日本へは園芸目的で
切花の花材として導入されたよ
昭和40年代以降北海道の一部から関東・九州
沖縄本島の一部地域に至るまで大繁殖したんだ
日本で1000種類以上いる帰化植物の中で
最も成功した植物のひとつと言われているんだ
うわぁ~帰化植物って1000種類以上もいるんだ
どれがどれなのか分かんないや
そうだね、折々お勉強で紹介するからね
セイタカアワダチソウは花が少なくなる
10月から11月にかけて開花するから
蜜源を求める養蜂家にとっては大切な存在なんだ
養蜂家による積極的な栽培が行われたことも
増殖した要因の一つだね
花からとれる蜂蜜はゴールデンロッドハニーという
商品名でカナダの名産品なんだ、アメリカでは
人気があるだって、日本もスーパーなんかで
売っているから探してみてね
メーカー品なら問題ないと思うけど
セイタカアワダチソウの蜜は独特の臭気があって
日本では二級品扱いらしいよ、どんな味かな…
昭和40年代に戦後の減反政策により休耕田が
増えて、そこへ突然背の高い草が
(草丈200㎝程になる)が大量に群生して
社会問題化するんだ、特にセイタカアワダチソウの
花粉が気管支喘息の元凶とされ、昭和の子供達は
「あの草に近寄ると喘息になるよ」なんて
根拠のないデマが普通に聞かれたんだ
セイタカアワダチソウは風によって大量の花粉を
飛ばす風媒花ではなく、虫達によって花粉を
運んでもらう虫媒花であることが研究によって
明らかになったんだ、完全な冤罪だよね
冤罪なんて…ありえないわ…
まだまだ分からない事や、知らないことが
いっぱいだから、少しずつでも勉強しなくっちゃ
日本の植生生態学の父である千葉大学教授
沼田 眞によって日本で初めてアレロパシーが
認められた植物がセイタカアワダチソウであり
代表的植物なんだ
セイタカアワダチソウは根から化学物質である
デヒドロ・マトリカリア・エステルを出して
周囲の植物の生長を抑制するんだ
でも、この成分が一定の濃度を超えてしまうと
自らも強い発芽障害を起こしてしまって
この事が、近年セイタカアワダチソウが
衰退してしまった原因のひとつと考えられているよ
セイタカアワダチソウは海外ではハーブとして
扱われている面もあって、乾燥させてお茶にしたり
乾燥させた花・葉・茎を細かく刻んで、お茶の葉を
入れる袋に入れてお風呂の入浴剤として使うと
アトピー性皮膚炎の改善効果が期待できるとの
報告が多数あるんだって、一回お鍋で煮込んでから
お風呂に注いでもいいみたいだよ
土壌適用性が高く、昭和の頃の河川敷は秋になると
一面黄金色に染めたほど全盛を誇ったけれど
今じゃ、そんな光景も少なくなったように思えるよ
湿地や弱酸性の土地を好み、乾燥した土地や
強酸性の土地では従来の植物に負けちゃう
在来植物が生息していない土地に果敢に侵入して
全盛を極めては、衰退して次の土地を求めて
彷徨う…昭和の全盛を知る者にとっては
なんだか哀愁を感じちゃうよ…(何歳?)
みつけた場所 守谷市本町周辺