


タデ科スイバ属花期5~8月

今回は、公園や野原、道端など普通に見掛けるけど
意外と凄いお花、スイバについてお話するわ。
名前の由来は、葉や茎を噛むと酸っぱいから
スイバと名前が付いたの。
日本では、北海道から九州まで広く分布
だから、スイバの地方名は200種類以上あるのよ。
その一部が「ショッパグサ」「スイスイグサ」
「スイコ」「ネコショッカラ」(猫の塩辛)
ネコショッカラってかわいいわね~

ペンペン~猫に塩辛食べさすと大丈夫かなぁ
塩分過多で腎臓に影響が出ちゃうよ

もちろん、ほんとに食べるのは問題があるわ
ニュアンス的に響きがかわいい名前ね
スイバによく似たギシギシっていうお花があって
見分けるポイントが幾つかあるから紹介するね
スイバの葉は、矢じり形で葉の付け根が尖っている
スイバの葉は、赤みを帯びている事が多い
スイバの葉の縁は平らで波打っていない
対するギシギシの特徴は
ギシギシの葉は、長い楕円形で幅が広い
ギシギシの葉の色は濃い緑色
ギシギシの葉の縁は、波打っている事が多い
などの違いがあるから観察してみてね。

スイバの花粉は、軽くて風に乗りやすいから
花期の頃に、うまく風に乗って拡散されるの
だから、昆虫達を引き付けるための甘い蜜や
目立つ花も必要がない風媒花なのね。
ギシギシもよく似た仕組みで花粉を拡散して
勢力範囲を広げようとするのよ。

酸っぱいから、ツクシも食べない方が良いね
なんだか、お腹が痛くなりそう…

そうね、猫や犬は食べちゃダメよ、シュウ酸が
腎臓にダメージを与えるからね。
海外では、食材として親しまれているのよ。
フランス料理では「ポタージュ・オゼイユ」
イギリス料理では「スイバのパイ」
ウクライナ料理では「緑のボルシチ」
ヨーロッパ各地では、スイバをピューレ状にした
ソースを魚や肉料理に使うんだって。
そんなスイバも、なかなかの生存戦略があって
土壌を選ばないから、他の植物が育ちにくい場所でも
タフに繁殖できるし、シュウ酸を含むから
一部の昆虫達や動物などの外敵から身を守れる。
地下茎により増殖できるので、種子だけじゃなく
根からも株を増やす事が可能、これにより
地上部が刈られても生き延びることができるの
また、早春から繁殖する事により、他の植物より
早く地面を覆うことができるのは有利な事ね。
何気なくいろんな所に咲いているスイバも
強かな戦略と、意外に海外では人気者なのが
少し驚いたんじゃないかな~
今回は、ペンペンとツクシが公園の遊具から
お送りしました~スタジオに返しま~す