🐾 それは、甘い蜜への誘い 🪴



シソ科ヤマハッカ属花期9~10月

今朝の散歩でみつけたのは、ヤマハッカだよ
名前の由来は、ハッカと言う名前から
ハッカの様なミント系の強いメントール香が
あるからと考えがちだけど、実際にはミント系の
香りはしないよ。葉の形がハッカに似ているから
ヤマハッカと呼ばれるようになったんだ。
つまり「見た目由来」で「香り由来」じゃないよ
一方で、葉を揉むと弱い清涼感を感じる人も
いるようだけど、ハッカ特有のメントール香では
なくって、シソ科植物に共通する草の香りに
近いものを清涼感と感じるんだね。

シソ科の草花特有のにおいは
ボクたちネコ科にとっては苦手なにおいだね
特にミント系の清涼感のあるにおいは
本能的に「毒や腐敗のサイン」と認識されるんだ
といっても、ぼくたちは編み猫なんだけどね(笑)

普通の猫たちは苦手なんだね。
ヤマハッカは、日本の本州・四国・九州に広く
分布しているんだ、昔は胃の調子を整えると
考えられていて、民間薬として煎じて飲まれたよ
熱を下げる効果もあると伝えられ、風邪の時に
用いられたけれど、これは民間薬として
伝承したもので科学的な裏付けはないんだ。

ヤマハッカは典型的な虫媒花で、花の形が
唇形花(シンケイカ)と言うんだけど
下唇にあたる部位が大きく開いているだろ
これは昆虫達が入りやすいように進化した構造で
花の奥に蜜を蓄えていて、昆虫が蜜を吸う時に
自然と花粉が付着して、次の花へ運ばれるんだ
ハチやチョウなど多くの昆虫は、人間とは異なった
波長感覚を持っていて、人間がヤマハッカの花は
薄い紫と感じるけど、昆虫達にとっては
青~紫外線寄りの色として見えている可能性が高く
紫外線の輝きとして花を認識しているんだって。
花弁には人間には見えない紫外線反射の模様があり
昆虫達は、それを蜜標として見て、花の中心部へ
導かれていく、それは甘い蜜への誘い
秋の野に咲く紫の道標を頼りに
甘い蜜をお腹いっぱい食べに行こうか
てな感じかな(笑)