


バラ科シャリンバイ属花期11~翌2月

今朝の散歩でみつけた黄橙色に熟したビワのお話し
名前の由来は、ビワの実が楽器の琵琶に似ているから
原産地は中国南西部で日本では九州・四国など
温暖な地域で自生し始めたと考えられているよ。
ビワと言えば、何と言ってもあの優しい甘さと
酸味のバランスが絶妙な果実なんだけど
ボク達も少量なら食べても大丈夫
でも、葉や種には中毒を起こす成分が
含まれているから注意しなくちゃいけないよ。
平均的なビワの糖度は、苺やみかんと同じ
約12~13度、品種によって違うけどこれ位だよ

町内会長さんの庭にもビワの木があるけど
例のカラスのギャング団「地獄のコルボ団」が
美味しいビワの実を狙っていたよ。
全部突いて穴だらけにして食べちゃうんだもん
町内会長さんもホウキを持って走り回ってたよ

それはそれは…でもホウキじゃね…
奈良時代、仏教医学の一環として「枇杷の葉療法」が
本格的に伝わり、寺院を中心に広まっていったんだ
「枇杷の葉療法」とは、ビワの葉を火で炙って
患部に当てる、現代の温熱療法的なものだよ。

昔は「ビワは庭に植えてはいけない」と言われたんだ
なぜかと言うと、ビワの葉が薬効を持つため
病人が集まってしまう事を懸念したからとか
ビワは常緑樹で葉が密になって、結果として
家に湿気がこもってしまうとか
根が強く広がりやすいため、家の基礎や配管に
悪影響を及ぼす可能性があるため等が
その理由みたい…今はあまり聞かないけどね

ここでペンペンがビワと言えば外せない
「耳なし芳一」のお話しをするわ
物語の中で芳一は、目の見えない琵琶法師として
壇ノ浦で滅んだ平家の霊達の前で琵琶を奏でながら
語りを披露するの、その演奏があまりにも見事で
平家の霊達が毎夜芳一を呼ぶようになるの…
この琵琶は「平家琵琶」と呼ばれ、平家物語を
語るために特化した演奏スタイルなのよ。
その芸は、語りと音楽が一体となった芸能で
鎮魂や供養という意味合いが強いのね。
「耳なし芳一」を執筆した小泉八雲は明治時代に来日
日本の民話や怪談に深く魅了された作家なの。
この物語の原型は、江戸時代後期の読本
「臥遊奇談」に収録された「琵琶秘曲泣幽霊(びわの
ひきょくゆうれいをかなしむ)」という話なの
小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)の妻セツが
この話を紹介した事が執筆のきっかけなんだって
妻セツが八雲に話して聞かせる姿を想像すると
なんだか素敵だわ