


ジンチョウゲ科ジンチョウゲ属花期2~4月

今朝、旧町内を散歩していると大きな屋敷の庭に
ジンチョウゲが咲いていて、濃厚な甘い香りが
漂っていたよ、と言う事でジンチョウゲのお話だ
原産国は中国南部、日本では室町時代には
栽培されていたという記録が残っているんだ
春を告げる花として親しまれているよ
名前の由来は、沈香(チンコウ)に似た香りと
花の形が丁子(クローブ)に似ているからなんだ
白やピンク、赤紫等の色があって、花弁に見える
部分は萼片で、鮮やかな色や香りで昆虫達を
引き寄せる役割があるんだ

春を告げる甘美で優雅な香りは
甘いフローラルノートの奥に深い森が広がって
落ち着いた雰囲気の中に不思議と懐かしさが
感じられる、そんな香りね

ジンチョウゲの香りは、三大香木といわれる
春の沈丁花・夏の梔子・秋の金木犀の中でも
一番香りの届く範囲が広いんだ
別名「瑞香」「千里香」と呼ばれるのも納得だね

ジンチョウゲの香りには、さまざまな心理的
効果があって
リラックス効果として、ストレスや緊張を和らげ
気分を穏やかにするのに役立ち
心を落ち着かせることから、睡眠の質を改善
快眠を促す効果が期待できるんだって
でもね、意外な事にジンチョウゲの香りの精油は
存在せず、香水としてのジンチョウゲは
大半が、人工的に再現した香料によるものなんだ
これは、ジンチョウゲの全草に含まれる毒性により
精油として抽出することが困難で、安定供給が
できないからなんだって

そうなの、ジンチョウゲは全草有毒で
特に果実にダフネトキシンとメゼレインが
多く含まれているわ、だから誤食すると
腎臓や循環器系に重度の損傷を引き起こす可能性が
あるから注意が必要ね
樹液にも含まれていて、ガーデニングの際に
皮膚に付着すると強い炎症を引き起こす場合が
あるから手袋と作業後の手洗いは必ずしようね

ジンチョウゲは雌雄異株で、日本では大半が
雄株だから果実を観る機会は少ないと思うけど
結実すると、赤い実をつけるよ
近年、雌株の販売や両性花が咲く株が
流通しているんだって
ジンチョウゲは20~30年で枯れてしまう事が
あるんだけど、挿し木で容易に増やせるから
チャレンジしてみてね
ありゃりゃ、今回は、あの子達の出番は無し?
暖かかったり、寒かったりと温度差が激しいから
コタツの中で、丸くなっているのかな…