


キンポウゲ科フクジュソウ属花期2~4月

つくば市にある国立科学博物館筑波実験植物園で
お散歩してきたよ、すっごく楽しかった
そこでフクジュソウが咲いていたから
今日のお話はフクジュソウだ
日本で自生するフクジュソウは
エダチフクジュソウ(枝地福寿草)一般的に
福寿草と言われるのは、この枝地福寿草の事だね
ミチノクフクジュソウ(陸奥福寿草)
キタミフクジュソウ(北見福寿草)
シコクフクジュソウ(四国福寿草)の4種だよ

この時期に黄色いお花が地面の近くに
咲いていると、ほんとに目立ってるよね
落ち葉の間から、コンニチハってお顔をだしてね

春先に花を咲かせ、夏まで葉をつけて
その後は、地下の球根などで過ごす一連の草花の
総称を「スプリング・エフェメラル」というんだ
「春植物」や「春の妖精」とも言われて
フクジュソウは代表的なお花だよ
他にも、カタクリやニリンソウも
スプリング・エフェメラルの仲間だね

フクジュソウは地面が冷たい時期に芽を出し
生育期間が短く、約1~2ヶ月で開花・結実が
完了するんだ、これにより他の植物が生長する前に
生育が完了するから、熾烈な競争を回避する事が
できるんだって、凄い適応戦略だね
フクジュソウの秘密が、もうひとつあるよ
フクジュソウの花は、太陽の光を集めて
暖かい空間をつくるんだ、そうすると虫たちが
体温を上げるために集まって来る、この現象を
「サーマル・ポッピング」といって、花の温かさを
利用して体温を上げた虫たちは、この寒い時期に
活動しやすくなるんだね、虫たちが体温を
上げている時に、一部の虫は必然的に体に
花粉が付いて、花粉を媒介する事になるんだけれど
フクジュソウは虫媒花ではなく基本的には風媒花
一般的な風媒花は、目立たない色や形で高い位置に
集まって咲くことが多いんだけれど
フクジュソウは大きな目立つ花で、他の花が少ない
時期に地面に近い低く暖かい位置で咲いて
虫たちを引き寄せるという風媒花と虫媒花の
両方の特性を持っているんだ、凄いよね

黄色いお花がかわいくて「春の妖精」と呼ばれる
フクジュソウは、みんな大好きになったよ

あと、注意点があるんだ、フクジュソウは全草毒で
特に根や茎に強い毒成分のアドニンが含まれていて
人間の致死量は0.7㎎/㎏だから、体重が50㎏なら
35㎎で致死量になっちゃうよ
ガーデニングとかで取り扱う場合は必ず手袋を
着用して、作業終了後は手洗いをしようね




今回みんなで行った国立科学博物館筑波実験植物園
昭和51年5月に国立科学博物館が植物の研究を
推進するため設置した機関で、約14haの敷地に
7000種を植栽、3000種を観る事ができるんだ
多目的温室では、話題の植物の展示や企画
絶滅危惧植物温室では、日本の植物達の危機的状況を
伝えるために多数植栽しているよ
研修展示館では、植物の不思議や多様性・人間との
関わり等を楽しく学べる様になっているんだ
みんなも是非、機会があればお散歩に行こうよ
ドキドキワクワクしちゃうよ
熱帯雨林を再現したエリアなんて冬の服装だと
汗をかいちゃうぞ