カラムシ(苧・枲)

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イラクサ科イラクサ属花期8~10月

今日は、その昔、越後国に膨大な利益を生んだ
カラムシについてお話しするよ
花期は8~10月で花弁はなく小さな花が葉柄に
房状に集まって咲くんだ
雌雄同株で雌雄異花 株の上部に雌花が咲いて
その下に雄花が咲くよ
花粉は風によって運ばれる風媒花で
地域によっては花粉症の原因なんだ

少し低くなった所に、いっぱい集まって
咲いていたよ、葉っぱに虫食いが多かったなぁ

よく観察しているね
その虫食いは、フクラスズメという蛾の一種で
その毛虫の毛がつくと、アレルギー反応を起こす
場合があるから気を付けてね
時に大発生してカラムシの葉を食べ尽くすんだ

カラムシは地下茎によって群生するから
奮起一転、草刈りに精を出して地上部を刈っても
翌春にはコンニチハ!ボクだよってなもんで
地下茎から再び芽が出てくるよ
カラムシには変異が多く、カラムシの葉の裏側は
細い綿毛が密生して白く見えるけど
変異種のアオカラムシは葉の裏側が緑色だよ
カラムシ自体、ナンバンカラムシの変異と
考えられているんだ
植物の茎から繊維質を精練し取り出した繊維を
靭皮繊維というけど、カラムシの靭皮繊維は
麻と同じく丈夫なため、取り出した繊維を
細かく裂き、縒って紐や縄・布にと
その用途は広いんだ
自生種は無論、約6000年前から栽培されていたよ
皇室史上3人目の女性天皇である持統天皇が
広く一般に天皇の意思を伝えるために詔書を発布
役人が民に栽培を奨励すべき草木のひとつが
カラムシだったんだ
現在では、福島県会津地方の昭和村が唯一の
カラムシ生産地で、新潟県南魚沼市を生産地
とする上越上布、この上越上布を改良したのが
新潟県小千谷市を産地とする小千谷縮なんだ
小千谷縮は国の重要無形文化財に指定されているよ
ちょっと長くなったけれど、今日はこれで終了さ

♪ 先生さようなら みなさんさようなら ♪

みつけた場所 守谷市本町


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