業界と行政のバックサイド1980
🐾今日の午後は、久しぶりの日差しでポカポカと
気持がよかったから、とあるスーパーマーケットの
駐車場で、コロコロしながらのんびりしていたんだ。
そしたらリタイヤ生活を楽しんでいる風の
夫婦がスーパーのカートをVOLVOまで押しながら
なんだかんだって少しもめているみたいなんだ…。
どうも、さっき買ったハムの”国産”っていう表示に
奥さんが「これって原材料に国産って書いてあって
どこかの山岳地みたいな絵が描いてあるから…」
そう言いながらカートを押している初老の旦那に
そのハムを買った理由を説明するんだけど…。
🌭「だから、前にも少し説明したけど…もうすこし
詳しく説明するね、さぁ車に乗って」
そう言って荷物をVOLVOに載せて、運転席に
乗り込むと、助手席に座った奥さんに
先程購入した炭酸水を渡して、自分は缶珈琲の
プルタブを開けながら、やんわり話し始めたよ。
ボクはそっとVOLVOの下に隠れて箱座りをしながら
聞いていたんだけど、その内容はというと
スノーボードでバックサイド1980をキメて
両手を高く突き上げるくらいにトリッキーな
業界団体によるロビー活動の話だったんだ。
思わずボクも車の下で5回転半回っちゃった(笑)
だから、今回は”国産表示”に関してお話しするね。
🚢1970~1980年代:国産信仰の時代
高度成長期の輸入食品は「安いけど不安」という
イメージが強かったから「国産」と言う文字を
パッケージに書くだけで、売れまくった時代。
その頃は未だ表示ルールは緩く、業界の自主規制に
任せていたんだ。
🍔1990年代:輸入自由化と消費者不安の高まり
WTO加盟や貿易自由化の影響で輸入食品が急増。
農薬問題やO157 事件により「安全=国産」という
構図が強化されていったんだよ。
でも、まだ表示ルールは曖昧で業者任せだよ。
🥩2000年代:偽装ラッシュで制度が強化
雪印やミートホープによる牛肉偽装事件
ウナギ・米・野菜の産地偽装事件等が多発
これらに事件により産地表示の義務化が一気に
進んだよ。でも「加工食品」は例外が多くて
抜け道だらけの状態。
🥟2017年:加工食品の原料原産地表示が義務化
ついに加工食品にも原料原産地表示が義務化
でもね、ここに超絶トリッキーな”闇”が
潜んでいるんだ…。ボクも、この話を聞いて
アクロバティックなコロコロを決めたよ(笑)
🗳️「国産」表示の闇
Tricky 1:「国産野菜使用」実は1種類だけ国産
例:野菜ミックス(人参・玉葱・コーン)
☑ にんじん:国産
☑ 玉ねぎ:中国
☑ コーン:タイ
でも、にんじんが国産だから「国産野菜使用」と
表示が可能、これって「全部国産」って勘違いする
Tricky2:「国産鶏使用」実はスープエキスだけ
例:ラーメンや鍋つゆでよくあるパターン
☑ 鶏肉:ブラジル産
☑ 鶏油:タイ産
☑ 鶏ガラ:アメリカ産
☑ 鶏エキス:国産
これで「国産鶏使用」表記が可能
「国産の鶏肉が使われている」って思うよね、でも
実際は”香りを付けた粉”だけ国産…、粉だけって…
Tricky3:「国内製造」原料は全部外国産でもOK
例:冷凍ハンバーグ
☑ 牛肉:オーストラリア
☑ 豚肉:スペイン
☑ 玉ねぎ:中国
☑ パン粉:アメリカ
でも、日本の工場で混ぜ混ぜして焼けば「国内
製造」って表示可能、全部国産って誤解するぞ…
Tricky4:「国産米使用」米だけね、具材は…
例:おにぎり、炊き込みご飯、弁当
☑ 米:国産
☑ 鶏肉:タイ
☑ キノコ:中国
☑ 野菜:ベトナム
☑ 調味料:海外産多数
でも、米が国産なら「国産米使用」と表記可能
パッケージ印象は”全部国産じゃん”てな感じ(笑)
Tricky5:「国産小麦使用」小麦が一番多ければ…
例:カレールウ
☑ 小麦粉:国産
☑ 油脂:マレーシア
☑ 香辛料:インド
☑ 野菜パウダー:中国
☑ 砂糖:タイ
小麦粉が一番多いから「国産原料使用」と表記可能
でもね、肝心な味の決め手は、ほぼ輸入原料。
Tricky6:「国産」でも”育った場所”は外国
畜産では、よくある例
☑ 生まれ:アメリカだよ
☑ 育ち:日本なんだ
☑ と畜:日本だったよ
これでオイラの表記は「国産牛」だよ、エッヘン(笑)
📰「国産」表示はなぜこんなにトリッキーなの?
制度の裏側にある”政治と業界の力学”
はっきり言うよ、これは消費者のためじゃなくって
業界のために作られた制度なんだ。
国産地表示の議論は「消費者が知りたい情報」よりも
「業界が困らない範囲での透明性」を優先したんだ。
つまり、制度は「消費者の直感」ではなく「業界の
都合」で形つくられてきたんだ。
☑ ”全部国産じゃないけど、売れないと困る”
☑ ”輸入品を使っても国産っぽく見せたい”
☑ ”加工食品は複雑、細かく書くと企業が大変”
そりゃこんなことを優先して議論してた日にゃ
「国産」と書ける条件が、消費者の直感とズレちゃう
🗳️「国産表示」は”政治的に便利な言葉”
国産表示は「国民の安心」と「業界の利益」両方を
満たす”魔法の言葉”なのかもしれないね…。
だからこそ、制度はこうなる
☑ 消費者が誤解しても、制度上は問題なし
☑ 企業は”ギリギリ国産”を攻める
☑ 行政は「ルール通りだからOK」と言う
☑ 政治家は「国産を守った」とアピール
ねぇ、誰も損しない(ように見える)構造が
出来上がっただろ、いやはや賢いもんだ(笑)
じつは”正確な情報を知らされない消費者”だけが
損をしているんだけどね…。
🐾こんなスノボのバックサイド1980みたいな
トリックを可能にしたのが、特定の業界団体による
ロビー活動(政治への働きかけ)によるものだよ。
加工食品のロビー内容は
☑加工食品は原料が複雑、全ての原産地は書けない
☑表示を厳しくするとコストが上がる
☑国産と書ける範囲を広くしてほしい
加工食品は原料の多くが輸入、でも「国産っぽく」
見せた方が売れるから”一部だけ国産でも国産”と
書ける制度を強く求めたんだ。結果「主原料が国産
なら国産表示OK」という魔法のルールが成立。
外食産業(ファミレス・コンビニ・惣菜)のロビーは
☑外食に原産地表示を義務化しないで欲しい
☑メニューに全て書くのは現実的ではない
外食は輸入食材の比率が高く、もし原産地を全て
書いたら「ありゃ、輸入品ばかりじゃん」って
消費者が気付いちゃう。
結果、外食は今もほぼ”無表示”のまんま
(これが、じつは最大級の”闇”と言われている)
畜産業界(特に牛肉)のロビー
☑育った場所を重視して欲しい
☑生まれは海外でも、日本で育てば国産扱いに
アメリカやオーストラリアから子牛を輸入して
日本で育てる”肥育ビジネス”が巨大産業なんだ。
結果として
生まれ:アメリカ
育ち:日本
と畜:日本
これで、オイラは国産牛の仲間入りさ(笑)という
”国産定義のバックサイド1980”が合法化しちゃう
🐾もう一度言うよ、国産表示の制度は、消費者の
ために作られたものじゃない。
それは、業界と政治が空中でひねりを加えて
着地した”見事なトリック”なんだ。
🚗VOLVOの運転席で、長年連れ添った奥さんに
優しく現実を説明する旦那さんは、いつまでも
優しい目で奥さんを見つめながら話していたよ。
奥さんも「今度から、もう少し気を付けて
お買い物するから、また一緒に行こうね」って
笑ってた。ほんと、こんな初老の夫婦みたいに
いつまでも幸せな時間が過ごせたらいいなって
思ったんだけど、それも、やっぱり健康的な
食生活が基本になるんじゃないかな。
ボクたちも、注意して猫缶を選ぶよ(笑)
これで、今回の「国産って、どこ産」はお仕舞
次回は「廃棄って、どうして?」をお話しするよ
この前、町内会長さんのお庭のブロック塀で
箱座りをしていたら、なんだか玄関先でベルを
鳴らそうか鳴らすまいか迷っている若者がいたんだ
廃棄がどうのこうのってブツブツ独り言を言ってて
よくよく聞くと、これが結構インパクトが
あったんだよなぁ…。だから、コンビニ弁当でも
買って、また、遊びに来てね(笑)
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