チガヤ(茅・千萱)

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イネ科チガヤ属花期5~6月

今日、お散歩でみつけたのはチガヤだよ。
名前の由来は「千なる茅(カヤ)」という意味で
河川敷などでチガヤが群生し一面に広がる様子を
表現しているんだよ。
チガヤは強い繁殖力で地下茎を伸ばして広がるため
一度侵入すると駆除が難しいんだけど
その地下茎の力を利用すれば、土壌の流失を防ぐ
効果があって、河川の堤防補強に役立つんだ。

土手で見掛けたことがあるよ。
チガヤの白い穂がリズミカルに風になびく様子は
なんだか猫の尻尾が揺れてるみたいで楽しいな。

ほんと、フワフワでボク達の尻尾みたいだね。
5月から6月にかけて銀白色の長毛に包まれた
花を咲かせて群生する様子は美しく
風に乗って遠くまで種子を飛ばすんだ。
チガヤはサトウキビの近縁種だから若い花穂や
地下に伸びる根茎を噛むと、ほんの少しだけど
ほのかな甘みが舌の上に残るよ。
終戦直後は食料として食べられたんだって。

さぁて、ここからは少し複雑だから必殺の
スーパーシャケオニギリに変身だ(オニギリ博士は
話しが複雑だったり、難しくなる場合はスーパー
シャケオニギリに変身するのであった、3分だけよ)
全国の神社では「茅の輪くぐり」という伝統的な
神事があって、チガヤで出来た大きな輪を潜る事で
半年間の穢れを祓い無病息災を願う儀式なんだ。
参拝者は、チガヤの輪を左右左の順で八の字を
描く様に潜る事で厄除けをするんだね。
この習慣は、古い神話に由来があり「蘇民将来」の
伝説ではチガヤの輪を身につける事で災厄を
免れるとされるんだ。
「蘇民将来」とは、武塔神が旅の途中で宿を
求めたんだけど、裕福な巨旦将来は申し出を断り
困り果てて歩いていると一軒の質素な家をみつけ
その家主で巨旦将来の兄である貧しい蘇民将来に
事情を説明すると、粗末ながらも栗ご飯を炊き
出来る限りのもてなしを武塔神にしたんだ。
数年後、武塔神は再びその地を訪れ
蘇民将来の娘に茅の輪(チノワ)をつけさせ
後に流行った疫病から娘を守り、他の者たちの
多くは疫病によって死んでしまったんだ。
そして「後の世に疫病が流行したら蘇民将来の
子孫と唱え茅の輪を身につければ災厄を免れる」と
告げたんだ。武塔神とは、じつはスサノオノミコト
だったんだ。

今の時期、河川敷や国道の中央分離帯等で普通に
見掛けるチガヤが、海原を統治し嵐や農耕の神であり
荒々しさと英雄性を兼ね備えた伝説の神
須佐之男命と、チガヤが繋がりがあるなんて凄い!
須佐之男命のお姉さんは、天照大神だよね
チガヤって、なんだか凄いぞ~


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