ショウジョウボク(猩々木)

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トウダイグサ科トウダイグサ属花期12月~2月

今回は、クリスマスが近づいて来たから
ショウジョウボクのお話をするわ
ショウジョウボクって言うとピンとこない
かもしれないけど、通称はポインセチアよ
原産国はメキシコ・中央アフリカで
ポインセチアという名前の由来は
1825年アメリカ初代メキシコ公使である
ジョエル・ロバーツ・ポインセットに因んで
名付けられたのよ

ここでオニギリが補足するよ~
ジョエル・ロバーツ・ポインセットは
アメリカ合衆国の植物学者であり医師であり
政治家そして第15代アメリカ合衆国陸軍長官
というとんでもなくエライ方なんだ
メキシコ駐在時代に冬場に赤い花(総苞)を
咲かせる植物を発見してアメリカに持ち帰り
紹介すると、クリスマスの時期に赤い花が
美しいと評判となり、世界中で人気者に
もっとも花と思われている部位は
花ではなく苞葉で、本当の花は中心部分の
雄花と雌花でできた花序なんだけどね
ポインセチアは日が短くなると花芽を付ける
短日植物の仲間だよ、だからクリスマスの
時期に合わせて咲く様に調節して
この時期から店頭に並ぶんだ

オニギリ博士ありがとうです~
標準和名のショウジョウボクは漢字表記だと
「猩々木」で、この猩々とは
人間の言葉を理解して話すことが出来て
大酒飲みで赤ら顔、体は獣の伝説上の動物
「猩々」に例えて付いた名前なの
この「猩々」に関しては民俗芸能として
日本各地に説話や伝説があるから紹介するね
富山県氷見市や射水市では猩々は海に現れて
身長は1m程、突然集団で船に乗り込んできて
これに驚いた漁師が騒ぐと猩々は船を
ひっくり返してしまうため
漁師たちは船底に隠れて黙っているの
愛知県名古屋市緑区周辺では「猩々祭り」が
行われ、赤い面と赤い衣装を纏った猩々人形が
子供達を追いかけ、赤い手でお尻を叩く(現在では
頭を撫でる)叩かれた子供は夏病に罹らないという
言い伝えがあるわ
日本とポインセチアの関係が、こんな形で
あるなんて、なんだか不思議よね
因みに、チンパンジーの和名って知っているかしら
「黒猩猩」なの、ゴリラは「大猩猩」よ
ちょっと小ネタかな

最後に、ポインセチアとクリスマスの関係は
17世紀メキシコにやって来たキリスト教の
宣教師によってポインセチアの赤い苞は
「清純なキリストの血」緑の葉は
「永遠の象徴」白い樹液は「純潔」
という見立てになり、キリスト教圏の
人々にとって身近な花でクリスマスには
欠かせない存在になったんだって
でもね、ポインセチアは全草毒だから
汁液が皮膚に付着するとかぶれて水疱が
できちゃうよ、最新の研究だと発がん促進作用が
あることが分かったんだ
取り扱い時には、手袋の着用と作業後の
手洗いが必要だね
今日のお話は、これでお仕舞い
クリスマスが楽しみだ~


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